伊藤美咲さん
牟礼西小 卒業生
出身校でのイベントに積極的に関わり、楽しみながら成長も
- 「出身校でできることがあれば」という思いでボランティアに参加
- 出身校の牟礼西小学校が2018年に廃校になってしまい、寂しい思いがありました。また、町では校舎の活用方法を考えていたことから、中学の「総合的な学習の時間」でもグループで今後の活用方法を話し合ったことがありました。そうした経緯から、「何か牟礼西小でできることがあったらいいな」と思っていたところ、町内の有線放送で校舎を使って子どもたちの遊び場となるイベントが行われると知り、ボランティアの募集を聞いて「行くしかない」と応募を決めました。
ほかにどんな人が参加するのか不安もありましたが、会場が出身校ですし、私は西小がある野村上地区の出身で、同地区の出身者が経営されているデザイン事務所や長野美術専門学校が事業に関わっているとも聞いたので、「知り合いもいるかな、参加しやすそうだな」という思いもありました。
当日、担当したのは、来場者に首から下げてもらう名札を手配する受付係です。紙に名前を書いてもらい、ネームホルダーに入れて手渡しました。ほかに「かえっこバザール」のスタンプを押すスタンプカードを渡したり、チラシを持参した方にはスタンプを1個押すという対応もしました。
9日間のうち参加したのは、土日を中心に7日間。ボランティアの応募が開催1週間ほど前のギリギリだったこともあり、説明会にはすでに別の予定が入っていて参加ができなかったのですが、電話で説明を聞き、当日は最初から問題なく仕事に携わることができました。 - 想像以上の来場者に恵まれ、自分自身も楽しみながら新たな学びも
- 当日は受付にいることが多かったので、なかなかイベント全体を見渡すことができませんでしたが、普段、町内であんなに子どもたちが集まるイベントがなかなかないので、飯綱町に若い人を呼び寄せる意味でも、お子さんがいるお母さんたちの遊び場の提供という意味でも、よい活動に参加できてよかったと思っています。正直、町内はそれほど人口が多くなく少子化も進んでいるので、あまり参加者が集まらないのではないかと思っていました。ところが想像以上に多くの人が来場し、そんなイベントに携われたことはうれしく思っています。また、私は小さい子が好きで、かつては保育士になる夢を抱いていたこともあったので、私自身も楽しむことができました。それに、久しぶりに入った校舎は、机などは撤去されていたものの変わらない雰囲気で、懐かしさを感じながら仕事ができたのもよかったです。
ボランティアはほかに小学6年生だった同地区の子も参加していたりと、以前から顔見知りの子も何人か参加していましたし、同地区の同級生にも2日間、飛び入りで参加してもらいました。ほかに、小さなお子さんを連れたお母さんボランティアもいたりと、幅広い世代の人が関わっていました。私はこうしたボランティアは初参加でしたし、そんなにコミュニケーションが上手なほうではないのですが、皆さんがいろいろと話しかけてくださったりと、居心地よく仕事をすることができました。
また、受付係は来場者からいろいろなことを聞かれる立場ではありますが、その受け答えや会話の際に目線を合わせることなど、接客の話し方や態度などを学べ、成長できたことも参加した意義があったと感じています。 - 適材適所で配置され、幅広い世代がボランティアとして活躍
- 今年は、ほかの予定と重なってしまって私はボランティアの参加が難しいのですが、ぜひ一般の来場者としては遊びに来たいと思っています。
ボランティアの仕事は本当にいろいろな役割があり、小学生でも「かえっこバザール」でもっと小さな子どもの相手をしてあげたりと、適材適所でやることがあります。それぞれにきちんと役割を振り分けていただけるので、心配いりません。それに裏方の仕事もたくさんあるので、人前に出ることが苦手な方でも、ぜひ気軽に参加してほしいと思います。昨年はどうしても全体を把握できている人が少なくバタバタしてしまう場面があったので、運営側のスタッフの負担を減らすためにも、もっと多くの方に参加していただき、スタッフが動きやすい環境が作れたらいいなと思っています。また、昨年は若い方の参加が多かったのですが、どの世代の参加も問題はありません。むしろ人生経験を重ねた方のほうが豊富な知識を生かして仕事を円滑に進められるのではないでしょうか。柔軟性がある方がボランティアに加わってくれたら、誰もがずっと楽しみながらイベントに参加できると思っています。
西小は、敷地内でりんごの木を栽培するなど他校とは異なる特徴的な授業があったり、飯綱町の自然を存分に生かした取り組みをしているところが好きでした。山の上の地形を生かし、敷地内にある川の上を50mもの渡り廊下（通称「50m廊下」）が通っている校舎のユニークな設計も気に入っていました。そんな学校のある飯綱町に、もっと若い人が増えたらいいなと思います。多少、交通の不便はありますが、自然が好きな方や農業をやりたい方だけではなく、多くの人がこの町に足を運んでくれたらうれしいです。そのきっかけとして、今回のイベントに、町内だけでなく長野市など近隣市町村からも多くの人が来てくれることを願っています。 - 伊藤美咲さん／
飯綱町野村上地区出身。2015年、牟礼西小学校卒業。6年生の時には児童会長も務めた。
